被相続人に対する貸付金等の証明

父は借金のことについて何も言っていなかった

父が亡くなってから1年ほど経過後に、遠い親戚の方から、

父に金を貸していたから父に代わって返してもらいたいと請求されました。

私は、父から借金があることは聞かされておらず、

急に請求されても信じられません。

こう対処せよ

貸金関係の証拠があるか否か自ら調査すると共に、

相手方に証拠などを提出するよう求める。

貸金は本当に存在するのだろうか?

ヤミ金はともかく、通常の貸金業者からの貸金であれば、

取引の履歴もある程度きちんと保存されているものですし、(利息制限法を遵守しているかどうかはともかくとして)、

その貸金の存在が虚偽である可能性は少ないです。

 

しかし個人間の貸金は、書面などもきちんとしていない場合が多く、

また、支払いの履歴もきちんと保存されているわけではないため、

本当に返済せずに借金が残ったままになっているのかどうかを、確定できない場合が少なくありません。

特に、事例のように、被相続人が死亡後しばらく経ってからの請求となると、

ますますもってにわかには信じがたい気持ちは理解できます。

 

まず、借用証や金銭消費貸借契約書、念書といった書面があるのかどうかを確認しましょう。

とにかく、父の遺品を探してそのような書類があるのか確認するのは当然として、「遠い親戚の方」に対しても、

そのような書類があるのなら提出するよう要求しましょう。

 

次に、貸金とは、必ずお金の移動があるはずなので、「遠い親戚の方」に父にお金を振り込んだ場合は

振り込み票や通帳の写しを、現金で渡した場合は受領証などを示すように要求してください。

最後に、借金があっても既に返済していれば、当然ながらその借金は消滅しています。

この返済の証明については貸主(と称する者)側から何か証拠がでてくることはないため、

もう一度、父の遺品に「遠い親戚の方」の受領書がないかを探す、父の預金通帳のお金の動きなどを

追いかけるなどして、返済の履歴がないか確認してみてください。

弁護士を立てて借金の存在を明確にする

以上のような貸金の調査をしても、どうしても貸金の存在が疑わしいと思える場合には、

やはり弁護士に依頼して、相手方と話してもらいましょう。

結局は、裁判では「遠い親戚の方」が貸金の存在を立証できるか否かがすべてなため、

弁護士であれば、将来裁判が起こされて勝てるか否かおおよその目処が立てられるからです。