当事者間での話し合いの限界

重箱の隅をつつくような嫌がらせをとめたい

父が先日亡くなりましたが、長男である私に、次男が

「あの株式があったはずだ」「預金がこれだけしかない理由を説明せよ」

などと次から次へと質問攻めにして、

回答が遅れると「遺産を隠蔽する気か」と糾弾します。

こう対処せよ

話し合いで解決できる見通しが持てない場合には

速やかに遺産分割調停を申立てる。

当事者間での話し合いが進まない場合はどうするか?

遺産分割を行うにはいくつかのやり方がありますが、その1つは当事者間の協議によって定めるやり方です。

これが、最も費用がかからず、当事者間がそれなりに法律の趣旨を理解している場合には、

時間も短時間でまとまるやり方でしょう。 

しかし、たとえば、とうの昔に被相続人が処分してしまった財産について「あれはどこに行った」と責め立てられたり、

預金の出し入れ1つ1つについて「この引き出しはなんだ」と質問攻めにされたりしていたのでは、

その回答に膨大な時間がとられますし、そもそも覚えていなかったり、

被相続人自身でないとわからなかったりする場合もありますし、

何よりまともに相手をしていると精神的に疲れてしまいます。 

 

そこで、当事者間の話し合いに見通しが持てないような場合には、

裁判所に遺産分割の調停を申立てるほうが結果として早いことになります。 

調停については「そんな裁判なんて…」などと敬遠する人が少なからず見受けられますが、

調停とは裁判そのものではありません。

調停委員を当事者の間に立てて、話し合い及び意見の調整をする手続きです。

そのため、調停を申立てることに対して、抵抗感を感じる必要はありません。 

 

それで、「じゃあ、調停での話し合いがまとまらなかったらどうなるのか?」と思うかも知れないですが、

調停でまとまらない場合には、「審判」という手続きに移行します。

この審判は裁判類似の手続きのため、当事者間の合意できない場合でも、裁判所が諸般の事情を考慮して、

公権的に判断を示すことになります。 

また審判では、一方が「売って代金を山分け」、もう一方が「現物のまま分割」とそれぞれ主張する場合でも、

裁判所が「もう一方が買い取れ」と決定することもあります。

遺産分割の審判には強制力がある

遺産分割の審判は、裁判類似の手続きのため、その決定には強制力(拘束力)があります。

ただ、決定にどうしても承服できない場合には、2週間以内に不服の申立てをすることにより、

高等裁判所で再審理をしてもらうことも可能です。