保証債務の相続

父の保証債務は払いたくない

父が亡くなりました。

父はある会社で取締役をしていた関係で、その会社の借り入れの連帯保証をしていたのですが、

近頃、その会社の業績が悪く、相続人である私に返済の請求が来ています。

こう対処せよ 

保証の内容がどのようなものであるか確認し、

包括根保証であれば相続しないはずだと主張する。

保証債務についても相続されるか?

「保証債務」は、主たる債務者が決められた返済額をきちんと返済している間は特に問題となりませんが、

主債務者が返済を滞らせたりした場合には、保証人が返済を迫られることになります。

保証債務は大きく分けて2種類あります。

 

1つは、期間・限度額の定めがない「包括根保証」です。

この包括根保証については、平成17年に民法の改正があり、「主たる債務の範囲」に「融資に関する債務」が

含まれていて,かつ保証人が個人であるものについては、その契約が無効となりました。

もっとも、民法の改正法の施行前に締結された根保証契約は、無効にはなりません。

ただし、改正法の施行(平成17年4月1日施行)後3年が経過しても元本が確定しないものは、

3年を経過する日(平成20年3月末日)に自動的に元本が確定するという経過措置が設けられているため、

改正法の施行前に締結された貸金など根保証契約の保証人は元本が確定した後の融資については

保証債務を負わないことになります。

 

もう1つは、期間や限度額の定めのある保証です。これは原則として相続されます。

 

したがって、保証債務と積極財産を比較して、保証債務のほうが大きいと思う場合には

相続放棄をすることも検討する必要があります。

ただ保証債務は、「ひょっとすると払わなくて済むかもしれない・・・・・・」という判断が迷うところではあります。

会社の取締役の地位を離れる際の注意点

会社の取締役が、会社の借り入れに際して連帯保証人となるのはよくある話です。

たしかに、取締役として経営責任を負っている段階では「会社を守るためにやむを得ない」

という側面もありますが、取締役を辞めた後になってまで、

会社の連帯保証人であるというのもおかしな話でしょう。

そこで、取締役の地位を離れる際には、債権者に対して解約する旨の通知をしておき、

連帯保証人の地位からも離れておきましょう。