相続時精算課税

中小企業の事業継承のため株式を譲渡したい

私は中小企業のオーナー社長ですが、

私ももう60才を過ぎ、私が生きているうちに株式を譲渡したいのですが、

株価もどんどん上がってきているため贈与税の負担が重く、

株式を譲渡できなくて困っています。

こう対処せよ

相続時精算課税の適用を受けられないか検討する。

生前の株式譲渡時に相続時精算課税を使えるか?

相続税の計算の場合には、基礎控除として、5000万円+1000万円×法定相続人数という枠がありますが、贈与の場合には、例えば、5000万円を贈与すればそれに伴う贈与税の負担があります。

しかし、相続時精算課税制度を利用できれば、相続税が将来かからないと見込まれる贈与の場合には、結果として、税額ゼロで資産を移転することが可能です。

要件としては、贈与者は65歳以上の親であり、受贈者は贈与者の推定相続人である二十歳以上の子であることが必要となります。

具体的には、贈与財産の価額の合計額から、複数年にわたり利用できる特別控除額(限度額:2500万円)を控除した後の金額に、一律20%の税率を乗じて算出した金額を贈与税として納税し、相続税の申告時に相続税額から控除しきれない相続時精算課税に係る贈与税相当額については、相続税の申告をすることにより還付を受けることができるのです。

したがって、例えば、特別控除額2500万円以内の生前贈与については贈与時、相続時を通じて税額ゼロとなります

また、相続財産と合算する贈与財産の価額は、贈与時の価額とされていますので、現金以外の株式とか不動産とかの財産の評価基準時点は贈与時点ということになります。つまり、事例のように株式の評価が今後も上がり続けるような場合には、早い内に贈与しておいた方がよいということになります(逆に、株式の評価が相続時点で下がっていても、贈与時点の評価を取り消すことができません)。

相続時精算課税を選択しようとする受贈者()は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間(贈与税の申告書の提出期間)に納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍の謄本などの一定の書類とともに贈与税の申告書に添付して提出することとされています。