任意後見とは

老後の後見人をあらかじめ決めておきたい

私の父は90歳にしてまだまだ元気ですが、

高齢のため、今後どうなるかわかりません。

そこで今のうちに、

父の意向に沿うように老後の後見について決めておきたいと思っています。

何か良い方法はありませんか?

こう対処せよ

委任者本人があらかじめ委任事項を決め、判断能力が衰えたときに

裁判所が任意後見を開始する制度があるため、検討する。

本人の判断能力低下前に後見人を選任できるか?

任意後見制度の趣旨は、本人が自ら締結した任意代理の委任契約に対して、

必要最小限の公的な関与による適正さの確保を法制し、

本人の自己決定権の尊重と本人保護と両立させることにあります。

 

任意後見制度を利用するためには、

まず、本人の判断能力低下前に本人と任意後見人になる予定の者が、「任意後見契約」を締結します。

 

「任意後見制度」とは、精神上の障害によって判断能力が不充分な状況になったときに、

療養監護及び財産管理に関する代理権を付与する委任契約ですが、

任意後見監督人が家庭裁判所により選任されたときから契約の効力が生ずる旨の特約が付されます。

また、任意後見契約は、公証人の作成する公正証書により締結しなければなりません。

 

次に、任意後見契約の登記完了後、精神上の障害により本人の判断能力が不十分になった場合、

本人や配偶者、四親等内の親族または任意後見人になる予定の者は、

家庭裁判所に任意後見監督人の選任の申立てをします。

家庭裁判所は、本人の判断能力が不十分な状況にあると認めるときは、

任意後見監督人を選任して、任意後見契約の効力を発生させます。

 

任意後見監督人が選任されると、その監督の下に、任意後見人による後見事務が開始されます。

任意後見監督人は家庭裁判所の監督を受け、

任意後見人は任意後見監督人から直接の監督を、家庭裁判所から間接の監督を受けるのです。

成年後見制度を補完するもの

成年後見制度を補完するものとして、日常生活自立支援事業による支援や、

弁護士会や司法書士会などが監督する財産管理支援制度などがあります。

急速に社会の高齢化が進んでいる現状から、高齢者の療養監護や財産管理は、

今後さらに重要性の高い問題となってくるはずです。

それぞれの支援や制度の特徴を活かして、

個々のケースに合わせたケアがこれまで以上に必要となるでしょう。